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自社の強みを最大限活かしたい

Eマーケットプレイス運営 A社の場合

ご依頼の背景

A社はEマーケットプレイスの運営を軸に、それに連動するリアル事業を展開している。業界トッププラスのサプライヤ数と会員数を持ち、数年前に上場を果たした現在も急成長を続けている。しかし、社内ではさまざまなディスカッションがなされていて、将来に対する課題が浮き彫りになっていた。社内に多数のシステムが存在しているが、それらが持っている顧客データを統合的に取り扱うことができないことだった。 そこで社内に分散してしまっている顧客データの統合を行い、そこから有機的な情報を引き出すことができるようにシステムを更新する事を決めた。またその更新にあわせ新たに「多数の集客が見込めるWebサイトを作る」ことで、より多くの情報を収集することを目標に掲げた野心的なプロジェクトが結成された。

一緒に船に乗ってくれる仲間

プロジェクトは立ち上がったものの、実質的な作業は遅々としてなかなか進展がなかった。その理由は、社内の既存ビジネス自体急成長しており、日々の業務で手一杯な中で新システムの検討も進めなくてはならないという状況であったためどのように優先度を割振っても、日常業務に埋もれてしまうことが原因の一つであった。
またプロジェクトチームの特徴の一つとして幹部メンバーが数名抜擢されていたのだが、彼らもまた経営と現場を往復する中、新規検討に全くといっていうほど時間が割けないという壁にぶつかっていた。

外部のプロを雇ってファシリテイトを求める…ここに現状突破の糸口を関係者全員が感じ始めていた。またお互いにコミットしあうことで、内部のメンバー間だけでは持ち得ない緊張感や強制力を作用させて、日常業務に流されないようにできるかも知れないという期待もあった。

社長自らが先頭に立って、パートナー候補を探し始めた。いろいろなベンダとのコンタクトを重ねた結果、当社に白羽の矢が立った。社長はこう云った。
「向こう岸から手を振って応援する人ではなくて、一緒に船に乗ってくれる人が必要だ。さらに 混沌とした状況を整理して、ゴールイメージを創り出し、実現していくための計画化。これを早急に頼みたい。」

コンセプトが出来上がるまでは線一本も引かない

この期待に応えるため、当社はプロジェクトリーダーを中心とした少数チームを組みA社へ送り出した。プロジェクトの立ち上げにあたっては、まずコンセプト作りから徹底的にやっていくこととした。お互いに納得いくコンセプトが出来上がるまでは線一本も引かない、一行もプログラムは書かない、そういう決意でがっぷり組んで共同作業が始まった。クライアント側のリーダと、開発チームのリーダが中心になって基礎理論が作られていく。最初は雲をつかむような感じでお互いの取り組みがスタートしたが、何かを立ち上げていかなければならない切迫感がお互いの励みになり強い志になっていた。毎週ミーティングルームに集まり、自分たちの検証内容を突き合わせる。お互いの理論と研究が融合することで、新サービスの構想はいよいよ現実味を帯びてきた。社内で正式に予算がつき、開発プロジェクトとしての実行段階に入った。

技術のレベルが高ければ応用力も高いはず

新しいサービスを開発するにあたって、幹部自らが先頭に立って、自分たちで技術開発を始めるという手もあった。でもそうはしなかった。このときプロジェクトで行ったのは優秀な人集めであった。「マーケティング業務の開発に携わった人を募集します」という方法もあったが、このときはテクノロジー寄りの技術者を集めた。これまで携わった分野や領域にはこだわらず、技術のレベルが高ければ応用力が高いと踏んだのである。この柔軟な人集めが、このあとの展開に大きな影響を与えていく。もしマーケティング経験者にこだわって人を集めていたら、新サービスの完成はずっと遅れていたはずだ。開発の基本となったのは、マーケティング畑の人ではなかなか思い付かないようなアイディアであった。

技術チームが繰り出すアイディアの融合によって、新サービスを支える技術である「セッション」や「シングルサインオン」の実装方法や応用範囲が次々と決まっていった。開発の終盤では予想以上のスピードでアイディアがどんどん形に変換され、ついに計画どおりに新サービスがオープン。A社の威信をかけたプロジェクトは見事ここに結実することとなった。

システムリリースその後

2008年1月、第一次マスタープランの目玉であった新サービスサイトがオープンした。本格的に広告を打つまでもなく、会員数はうなぎ昇りで増加。また一度ログインすることで、既存のサービス機能も活用できるため、会員サービスが大幅に向上。A社の収益の基盤として重要な位置付けを担うことになった。現在は次の構想を形にすべく共同作業が続いている。次の構想が新システムとして稼働を始めたときA社にとってはマーケティング戦略を大きく担う武器になるはずである。

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