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先駆となるビジネスモデルを実現したい

海外旅行販売業 D社の場合

ご依頼の背景

D社は、某商社の100%出資会社として「航空券とホテルを組み合わせて予約できるパッケージ旅行」をインターネットで提供するために、ベンチャー企業として設立された。当時海外では既にこのようなマーケットは存在したが、これが実現すると、日本の旅行業界では初の試みとなる。マーケットに最初に名乗りを上げるため、企画構想力と開発スピードの両立が必然であった。またD社の創業者メンバーにはITに目利きが利く人物がいないため、ビジネスとITの橋渡しを埋める体制も必要であった。

先駆者であるがゆえに

日本の旅行業界で始めての「航空券とホテルを組み合わせて予約できるパッケージ旅行」をインターネット上で組み立てて予約する仕組みを構築したいという依頼が入った。

航空券やホテルの料金は刻々と変化する(※)ことに着目し、世の中にない新しいサービスを創り出す。 これが私たちに与えられたミッションだった。
(※)供給側はなるべく利益を確保しようとするため、閑散期には安くしてでも席や部屋を埋めようとし、需要と供給のバランスを見ながら料金を変動させているため。

開発期間はわずか5ヶ月。間もなく先駆者の苦しみを味わうことになる。特にエアの引き当ての仕組みを自分たちが作るシステムに取り入れるにあたっては、数多くのパターンのトライアンドエラーを重ねた。つまり事例やノウハウを尋ねる先が無いため、自分たちで試してみるしかなかったのだ。

予想以上に険しい坂道

また開発の足回りを良くするために技術要素をPHPとし、この技術でとことん突き詰めてできるメンバーで陣営を固めた。また足りないところは休日返上で開発リーダーとともに技術者面接を行い、1名を新たに確保。思考錯誤に費やす時間は、品質と生産性を見積って埋め合わせを行う作戦であった。しかし険しい坂は続く。「タイムテーブル」と呼ばれる予約や決済締めの関係の仕様が二転三転する。次の視点で検討を繰り重ねる。

(1)
交通手段やホテルに複数の選択肢があって自由な旅程でホテルが選べる
(2)
即時に料金を把握できる
(3)
システムで自動的に予約できる

これらを満たすには、インターネットでの取引が前提だ。さらに、パックツアーなら出発直前の申し込みはできないが、ギリギリまで申し込める仕様に落とし込む。
しかも1日24時間申込みが可能なので、窓口が閉まっている時間帯でも、インターネットで申込みができるという利点がある。また店舗も持たないしパンフレットも用意しなくても、販促が可能だ。インターネットから完全に自動で予約してもらう。さらに、従来であれば手配を別々にやるので、面倒で料金が高くなるところを、これによって、他社よりもはるかに低コストで旅行を提供できる。

縺れた紐が解けるように

最終的にはこれでやってみようということになった。

また、こちらからクライアント側の運営体制について提言していたが、人の採用が絡むために、こちらも遅れをなしていた。これらを取り返すべく全員が夏休み返上だった。4ヶ月目に状況が良くなった。縺れた紐が解けるようにあらゆる問題が解決し始めた。この頃にはクライアントとの関係もかなり近くなっていた。一緒に難局を超えたのだ。

システムリリースその後

名実ともに日本初のダイナミックパッケージとして国内でサービスを開始。利用者の支持を集め、ビジネスとしても成功した。その結果、楽天など大手の参入を促すことになったが、マーケットの裾野が広がることによって、追い風に変え年々成長を遂げている。さらに市場競争が加速する中、新しい局面に立たされている。

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